あったものがなくなったのか
はじめからなかったのか
わからない
ただ
スコンと空間があって
すーすー風が吹き抜けてる
今この瞬間にだけ吹く
風の匂いを吸い込んで
それでもずっと変わらない
あなたの仕事に憧れています
お魚くわえたドラ猫に
ちっとも悪気なんかない
ただちょっと
火傷をしたかもしれないけれど
雨が
私の怠惰を
優しく包み込む
外の世界が
まるでお伽話であるかのように
世界中をひとりぼっちにして
私の孤独を慰める
輝きは揺れながらも
遠くまで届くから
思わず手を伸ばしたくなるの
届かないと知っても
月も星も見えない
雲の目隠しで
ぬるまったかい
眠りを貪る夜
遠くから眺めているよ
幸せを祈りながら
ただそう決めたら
これからは
幸せの約束された
笑顔だけの日々
拗ねた子どものように秋になり損ねた
台風一過の暑い一日
明日という日が
薄ぼんやりとしか輝かなくなったのは
いつの頃からだろう
まさか私が
うす目を開けて生きてるだけなんだろうか
行く道は来た道から繋がる
同じ一本の道
だからそう変わらないように見えたのに
いつの間にこんなに景色が変わったの
不確かだということで
棚上げしてきたのに
本当のことなんて
1ミリだって知りたくはなかった
予感よりももっと
ささやかで軽やかな
匂いをちょっとだけ乗せた
そよ風が前髪を揺らす
丁度よく
いつもそうなるよう
努力しているけれど
私のボリューム
壊れているみたいなの
最初から
遠くまで
駆けて行って
それから振り向いたら
今立っている今日という日が
今とは違って見えますか
お酒が過ぎた夜
決まって思い出すの
あなたが私に
手を振っている姿を
行かないでと言えなかった
変な笑顔の私を
いつかおいでと
ウインクしたあなたに
心の中呼びかける
私来たわよ、と
このまま
どこへも行けなかったら
どうしよう
誰にでもあるだろう不安は
心の奥に閉じ込めて笑う
待っている
私の気まぐれが
どっちを向いて進んで行くか
決まるその時を