夢はいつでも結末のない尻切れとんぼ
ベッドの中でだけ
こんなにも愛したあなたの顔を
ちゃんと覚えていたいのに
好い事が
いつも正面玄関からやってくるとは限らないから
裏門やお勝手口も
ちゃんと作っておかなくちゃって
私のなかにある
言の葉すべて集めても
何をどんな風に
訊けばいいのかわからない
言えばいいのかわからない
変わっていってしまうことや
終わっていってしまうことは怖い
けれど 考えてみたら
ずっと同じなんてそれこそぞっとする
君がいなくたって
ずっと幸せだったのに
君がいなくたって
人生はバラ色だったのに
この先ちゃんと
どこかへ繋がってるのかな
片付けても片付けても
次から次へとごちゃごちゃしちゃう
ねぇどうか冷めないで
温め直したところで
甘い薫りは戻らないの
街角を眺めて 何も考えず
ただいい香りに包まれるだけの
時間の浪費
なんという贅沢
わたし一人の贅沢な時間
妄想といたずら心が回す
大縄跳びで弾む午後
ごちゃごちゃしてるの
わたし嫌いじゃないよ
なんかが生まれそーで
ワクワクもするし
我々は皆
ひとりひとりの旅人
いま君の立つ
そこからどこへ行くもよし
そんなに見つめないで
リン とも言ってあげられないの
私一人じゃ
欲しいものを手に入れるために
できるだけ楽しく
できるだけ笑って
陽の光を浴びて
明るい方を向いて
冷たい向かい風が
髪を膨らませるままにして
お別れよりも
この悲しさが薄れて
あなたを忘れてしまうのが
寂しいの
その時の 屈託のない笑顔のわたしを思うと
寂しくて
堪らなくなるの
届くとか届かないとか
考えもしなかった
感じたままにしかできないことってある
忘れないで
いつかはすべて終わって
消えてなくなってしまうのだということを
世界でたった一人の君を
世界でたった一人のわたしが想うとき
その気持ちに ありがちな名前がないとして
なんの不思議があろうか
眩暈がするほど鮮やかなロマンス
滴る愛のメロディ
一口齧ってみたら
拍子抜けするほど優しい香り
失くしたものはちゃんと覚えておいて
失くしたという そのこと丸ごとを
そうして 無理してでも歩いて行けば
いつか笑える時が来ると思いたい
行き先は風まかせ
糸の先は
ちゃんとここにあるから大丈夫
明日に向かって駆けて行く
この先に見えるあの橋が
たとえまぼろしでも